人生で初めて見た汚部屋

20代後半の頃、バイト先で出会った友達の自宅へお邪魔した時のお話です。

まだその頃は汚部屋というもの自体が世間では余り知られていなくて、頭の片隅にさえそういう意識が全く無かったものですから、実際にその汚部屋を初めて見た時の衝撃と言ったら(笑)。

ほんと人間は全く予想外のものを見せつけられた時に「言葉を失う」という表現をしますが、まさにその時こそ、その状態でした。

汚部屋の片付け方 22

友達が住んでいたのは東京郊外の街にあるアパートの1階。

通常のワンルームマンションの2倍くらいある比較的広い間取りの部屋でした。

まず玄関ドアを開けた瞬間に目の前に広がるゴミの絨毯(「山」ではなくてゴミが敷き詰められた「絨毯」でした)。

ほんとに床が見えないんですよね。

特に多かったのがコンビニ袋に入ったコンビニ弁当など食べ物が入っていた容器や袋・箸などが入った食べた物の残りカス。

それとその友達は本好きだったので、それらに混じって大量の本が床に散乱していました。

不用品だけならまだ理解出来るんですが、自分にとって大事で必要であるはずの本と、全く不必要な食べ物の残りカス、それらを一緒に混ぜて置くというのが、まず信じられない。

それで友達に訊いたんですよ。

必要な本はどうやって探すのか?と。

そしたら友達曰く、大体今読みたい本の場所は分かってるし、たとえ分からなくなっても、そのゴミの下から偶然別の読みかけの本が出てきて、そこで今読んでる本の内容とその偶然見つかった本の内容が混ざって、新しい「気付き」があるのだと。それを聞いて、逆に感心したりして、確かにそういうメリットもあるのだなと(笑)。

それと当然のことですがゴミ出しのことも訊いたんですが、その地区は家に前にゴミを出しておくとゴミ収集車がそれを回収してくれるそうで、ゴミ出しの手間は明らかに他の地区より楽なはずなのにその惨状。

もう怠けているというか、何故ゴミが捨てられないのか、理解不能でしたね。

まあそれで、そんなにゴミが散乱していても、不思議と耐えられないほどの悪臭はなく(おそらく余りに長く放置しているので乾燥しきって干からびている)臭くはなかったので、結局その日はそのゴミ絨毯の中で、とりとめもない会話をして、初めてゴミの中で暮らす雰囲気を味わわせてもらった後、その日は帰宅の途につきました。

汚部屋と世間ではよく聞きますが、長い人生の中で実際見て、中に入って何時間か居た汚部屋はそれ1回です。

その後もその友達とは仲も良かったんですが、会話したりするのはファミレスか自分の部屋に招いたりで、またその部屋にお邪魔することは二度と無かったですね(笑)。

ほんと今考えても不思議な人たちです。



コメントは受け付けていません。